海底付近を遊泳するヒラメとマゴチの狙い方
◆ポイント
ベイトを追って接岸する朝夕のまづめ時が狙い目。ベイトが湾奥まで入っているようなときはスロープ周りの浅場のチェックも忘れずに。
アジやイワシなどの小型回遊魚が多い場所での実績が高いため、サビキ釣りのポイント周辺も狙いどころだ。カケアガリや船道などの地形の変化のあるところにつきやすい。
◯岸壁の足下
最終的にベイトを追い詰めるのは岸壁の足下。サビキ釣りが盛んな場所なら足下までベイトが寄ってくるのでそれを狙って集まることも多い。
◯スロープ周り
スロープの斜面は見逃がしがちなポイント。水深が浅く追われた小魚は逃げ場がないので、フィッシュイーターにとっては絶好の捕食場所となる。そして、ここまで上がってくる個体は捕食モードに入った活性の高いものが多い。
◯外海の潮目
カケアガリや沈み瀬の場所が分かるならそこを集中して狙うが、初めて行く漁港などではベイトがたまりやすい潮目が目安になる。
◯排水口や流れ込みの周り
いろいろな魚が集まりやすく、海底は流れに沿ってミオ筋ができている可能性が高い。地形の変化を好むフラットフィッシュにとって格好のエサ場でもある。
◯テトラ
潮当たりがよく、小魚の隠れ場所にもなるため、それを狙う大型魚も集まりやすい。テトラの下側は潮流の影響で掘り込まれカケアガリ状になっていることが多いのでそこを狙う。
◯常夜灯
夜のポイントとして見逃せないのが常夜灯周り。アジやイワシの回遊が多い場所なら期待できる。
◯船道
通る船が大きいほど深いカケアガリになっている。漁港の入り口と、船が係留されている場所から航路を考えれば、初めての場所でも見当をつけやすい。
◆タックル
タックルは、シーバスやエギング用を流用できる。港湾での使用がメインなら8~10ftのシーバスやエギング用のロッドで、足場が高いとき、外海を中心に狙うときは長いものを使用するといい。
リールは2500~3000番、ラインはPE1号前後に12~16lbのリーダーをセットしたものがおすすめ。
◆ルアー
港湾部は足下から深くなっているので、深場を狙いやすいものを選択する。
ミノー系ならバイブレーション、広範囲を探るならメタルジグ、ボトム付近をタイトに探るならジグヘッドや船釣りで使用する一つテンヤがおすすめ。スロープなど浅場はフローティングミノーが使いやすい。
◆釣り方
◯バイブレーション、メタルジグ
キャスト後、一度ボトムまで沈めてから巻き始める。10~15回でリーリングを止めてボトムを取り直し、ルアーが海底から1.5m以上離れないようにコントロールする。ルアーが浮き上がってしまうときは、リーリングを遅くするかルアーを重くする。ちなみにメインラインが太いほど水の抵抗でルアーは浮き上がりやすくなる。
◯ジグヘッド
着底させた後は、ズル引きやスイミングを交ぜながら、リフト&フォールで足下まで丁寧に探る。
リフト&フォールは、竿先でルアーを持ち上げてカーブフォールさせた後、ラインを巻き取りながら素早くロッドを戻す。
スイミングはルアーを海底にコンタクトさせながら浮きすぎないように泳がせる。
ズル引きは海底の様子が分かりやすいようリーリングではなくロッドを操作して行うのが基本。
◆アタリの取り方とアワセ
フラットフィッシュは、顎の周りが硬く、フックが貫通しにくいのでせっかくヒットしてもバラシが多い。
エサ釣りと違ってルアーをくわえている時間が短いため、アタリを感じたらすぐにラインを張ってその後は決して緩めないようにすること。やり取りの間リールを巻きっぱなしにできるくらいにドラグを調整しておけば、その状態から竿先を下げ鋭くアワせることができるはずだ。そのためにもドラグの調整はリーダーの強度の3~1/4を目安にキッチリと行っておきたい。またフックの先が甘くなっていないかのチェックも必要。ハリを先を爪に当てて引っ掛からないようなら、研ぎ直すかフックを交換すること。